阿寒の森でケラアン(美味しい)体験!

みなさんこんにちは。

くしろ長期滞在ビジネス研究会事務局です。

本日は、2月12日(月)に行われた前田一歩園財団自然セミナー、

「阿寒の森でケアラン(美味しい)体験!アイヌ民族の食の知恵」

という冬のアイヌ民族の保存食を紹介するイベントがありましたので、ご紹介します。

当日朝主催の(一財)前田一歩園財団さんの事務局に集合です。

きんとする寒さでしたが晴天でした。

開会のご挨拶ののち今回の講師、本田優子氏(札幌大学教授)と村木美幸氏(一般財団法人アイヌ民族博物館専務理事)のご紹介がありました。

(村木美幸氏と今回の主催者(一財)前田一歩園財団の職員さん)

(札幌大学 本田優子教授)

早速ボッケの森を散策しながら、森の樹木について一つ一つご説明いただきました。

どんぐりがなる柏の木

着物に使われたオヒョウやハルニレ、縄などに使われたシナノキ、舟材に使われたカツラやヤチダモなどについて時折神話を交えながら教えてもらいました。

またホウの木をご紹介いただきました。下のオレンジのひもが付いた木がホウの木とのことです。

アイヌ語でプㇱニと呼ばれる落葉高木で、下の画像がホウノキの実です。

落ちるとガサっと大きな音がするそうです。

こちらの実を煮立てお茶として飲むことができます。

大変香ばしい香りのするお茶でした。

また保存食として重要なキハダの実。薬効もあります。こちらを煎じたお茶も飲ませてもらいました。

アイヌの女性は針仕事がとても上手で針を大切にしていることからチㇱポというノリウツギから作られる針入れを首から下げていたそうです。

下がノリウツギの木

 

森林散策の後は、場所を阿寒湖まりむ館に移し、札幌大学の本田教授による

「アイヌの保存食」についての講演がありました。

冬の主要な植物性保存食としてフキや行者ニンニク、木の実などがあげられました。

またアイヌの方々が実際に冬に向けての備えをしているところの映像を見せてもらいました。

フキを採取した後、その森の中で簡単な祭壇を作りカムイに感謝し、食べる分だけいただき、来年もまたここに授けてくださいという意味の儀式を行っていました。

儀式の後、家に戻り採取したフキを煮立てて、フキの外皮を剥いたあとに、フキの外皮とフキをはさんで漬け、乳酸発酵させた「フキの漬物」を作っていました。

動物性の保存食としては、クマ・シカ・ウマ・サケ・マスなど。

それぞれ動物性の油脂を抽出する方法を映像で確認しました。シカ肉は煮立てて、クマ肉は炒って油を抽出するそうです。サメは肝臓を取って煮て油を抽出するそうです。油を保存するためにピセという動物の胃袋を風船のように膨らませて乾燥させたものに油を入れて家につるしていたそうです。

またオオウバユリの一生とでんぷんの抽出方法について学びました。

こちらはオオウバユリお団子「ド レプシト」です。

昼食後、調理室にて「ポッチェイモ」というジャガイモの保存食の調理・試食体験をしました。

屋外に置いたジャガイモの皮をむいて水にさらして水分を切り潰したものとでんぷんと砂糖を混ぜ合わせていきます。

ホットプレートに油を多めに入れた中で焼いて出来上がりです。

この会に参加してみて、まず厳寒期のアイヌの方々の食べものについて学ぶことができたことで、冬の備えを夏秋の間にしておくという当たり前のことを忘れていたことに気づかされました。また「山菜でもすべてを採るのではなく来年または次世代のことを考え、すこしだけ残しておく」というようなアイヌ民族の自然との共生の仕方というのは大変学ぶべきことがあると感じました。今後機会があれば長期滞在の皆様にもアイヌ文化の一端に触れる機会を提供していきたいと思いました。


発信元

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