地域学習講座「アイヌ文化と北海道の動物たち」のご報告

先日は地域学習講座「アイヌ文化と北海道の動物たち」にご参加いただきありがとうございました。当日はあいにくの小雨まじりのお天気でしたが、みなさまのご協力のおかげで無事、終えることができました。

講座の内容を一部、ご紹介します。
瀧口 健吾 氏 (阿寒湖アイヌコタン イチンゲの店)を講師にお招きし、釧路市動物園「北海道ゾーン」を中心に、園内に棲みついている野生動物も含めた自然環境を背景に、北海道で見られる動物たちやアイヌの人々が利用している植物についても解説いただきました。後半は、「類人猿舎」で学芸員の方にチンパンジーについての講義をしていただきました。 チンパンジーは、哺乳綱霊長目ヒト科チンパンジー属に分類される類人猿。平均寿命約60年。ヒト亜科との分岐は約800万年前と推定されているそうです。人間にもっとも近縁な動物種で、人間とDNA塩基配列が99%一致しているそうです。「彼」、「彼女」と表現し、人間同様に「一人、二人」と数えられていることがとても印象的でした。類人猿学の奥深さを感じました。野生動物とどのような距離を置きながら暮らしていくのがよいのかを考えさせられました。動物園を通して人間と動物の共生について見つめ直すきっかけになればと思います。

釧路市動物園 https://www.city.kushiro.lg.jp/zoo/
キツリフネ
北海道ゾーンの木道に咲く「キツリフネ」
船のような形をしていて黄色いので名前がついたそうです。
アイヌ語で「ホペヌキナ」( びっくりして飛び上がる草)と呼ばれます。
熟した果実に触れると、表皮がくるくるとよじれて種が飛び出します。

釧路市動物園「北海道ゾーン」は北海道東部の自然環境とそこに棲む動物たちをコンパクトにまとめていますので、長期滞在で訪れる方々にも十分楽しんでいただくことができると思います。📖動物園めぐりでも釧路市動物園が紹介されています。

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阿寒湖アイヌコタン イチンゲの店
イチンゲの店 | Facebookより
アイヌの人々の世界でフクロウもまた特別な存在です。シマフクロウはアイヌ語でコタンコロカムイ=村を守る神といいます。
イチンゲの店 | Facebookより「キムンカムイ(山の神)」
アイヌの人々にとってヒグマは「信仰」と「獲物」の対象なんだそうです。

アイヌの人々には”送りの儀礼”という、彼らの自然観や動物観に由来した儀礼があります。この世界には、アイヌモシリとカムイモシリという二つの世界があると考えています。 クマ送りの儀礼はカムイモシリからアイヌの世界に遣わされたクマの神様(霊魂)を再び天上に送り返すといった意味を持つ儀礼で、アイヌ語で、イオマンテとかイワクテ、オプニレといわれています。 捕獲した山中の現場で送る「山グマ送り」と、産まれて間もない子グマを引き取り、コタンで成獣になるまで飼育して行う「飼いグマ送り」にわけられます。

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チシポ(アイヌの針入れ) こちらも瀧口健吾氏の作品です。 
交易で得た金属の針はとても貴重なため、なくさないようにアイヌの女性は木の筒に入れて首からさげていたそうです。
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市内で購入できるアイヌ文化を身近に感じることができる和菓子を紹介します。

釧路菓子組合HPより

◇「丸木舟」 アイヌ民族が釧路を流れる河川を行き来するのに使用した丸木舟をモチーフにした和菓子です。お茶に合うお菓子です。外側はサクッとした食感で中にはしっとりした”ねりあん”が入っています。

アイヌの人々はクマゲラ( チプタチカプ [<cip(舟)ta(ほる)cikap(鳥)] 舟を掘る鳥を意味する)の巣穴 (縦にながい四角の穴)を参考に丸木舟を作ったといわれているそうです。釧路に住むアイヌは丸木舟に乗り漁にでて、霧がかかった際はカラスの鳴き声をたよりに岸へ戻ったそうです。カラスはアイヌ語で『カララク』、『カララクカムイ』といいます。カララクは鳴き声、カムイは神を表します。アイヌ民族の中では、カラスにまつわる言い伝えは各地に伝承されています。カララクは、道に迷った人間に進む方向を教えたり、鳴き声で「何かある」ことを知らせてくれたという言い伝えがたくさんあるそうです。

釧路菓子組合HPより
外側はキレイな黄緑色(青えんどう豆)
中は白玉餅が入っています。

◇「しとき」。アイヌ女性が”まつり”の儀式のときに身に着ける装飾品「飾板付き玉飾り」(シトキ)をモチーフに作られているそうです。 飾板付き玉飾りが、転じて飾板のある首飾り全体がシトキと呼ばれているそうです。 アイヌ民族の最高の宝器で身に着けると守られるという言い伝えがあります。 母から娘へと代々受け継がれる宝物でもあるそうです。

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北海道立釧路芸術館ブログ ようこそ「ビーズのはなやぎ・刺繍の美」展へ❶ より
〈チヂリ〉 、〈アットゥシ〉 、〈タマサイ〉、〈シトキ〉

<゜)))彡

これから旬を迎える「柳葉魚(ししゃも)」もアイヌ語に由来(※)するそうです。川に流した柳の葉がししゃもになり飢えをしのいだという伝説があるそうです。

※アイヌ語でスス・ハムもしくはシュシュ・ハモ=柳の葉の魚というそうです。
「釧路市ふるさと納税」返礼品にもなっています。

「釧路市ふるさと納税特設サイト」▶https://kushiro-furusato.jp/

以上、地域学習講座のご報告と身近なアイヌ文化のご紹介でした☺

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